・通常の解体より時間がかかる
通常であれば重機で解体作業を行うため、これを人力で行うとなると、勿論ですが多くの時間がかかります。
時間がかかる=工期(工事の日数)がかかり、さらに工事にあたっている従業員の人件費もかかってきます。重機を使うとすぐに終わる作業でも、人力で行えば時間がかかるのは当たり前のことであり、機械が担っていた危険な仕事も人間が行うため、安全もより気をつけなくてはいけなくなります。
どうしてもトータルの時間がかかってくることになり、削りにくい要素でもあるのです。
・運搬に時間がかかる
本来、解体した際に発生した産業廃棄物(木材など)は、現場でトラックなどに積み込み、トラックで運びます。しかし、このトラックも入れないとなると、人の力で運ばなければならなくなります。人間一人が運ぶ量と重さと言うのは限りがあり、どうしても時間と手間がかかってきます。
・人員管理のコストが増える
通常重機や機械が行っていた仕事を人間が行うため、危険な作業と隣合わせになることもしばしばです。一人ひとりの作業スピードを早くした場合、安全面が危ぶまれ、事故に繋がり、最悪のケースの場合死亡に至ります。解体業は転落死や交通事故などの死亡事例が非常に多いのです。
では人数を増やせばいいのかというと、むしろ人数を増やすと一人ひとりの安全管理の把握時間が増え、さらにコスト増となります。全体が何をしているのかを把握してこそ、工事がスムーズに行ない、一人ひとりの事故率も下がっていくため、一概に人員を増やすのは割に合わないことを増やすのと同意義です。